遠位部テクノロジー
ALPS は、信頼できる高品質の義足を切断者に提供するために全力で取り組んでいます。この取り組みの顕著な例が遠位部の統合方法へのこだわりです。
当社のエンジニア チームは、最高の素材とコンポーネントの使用を通じて、遠位部のどれもが最高水準で統合されるように入念な作業を行っています。複数のコンポーネントを統合する独特で複雑な組み立て工程により、高度な耐久性を備えた内部構造が作られます。この構造はゲルとファブリックで統合され、当社の大切なお客様に相応しい保護、快適性、耐久性、性能、適合を約束するライナーが誕生します。
ロッキングライナー:遠位部の重要性
懸垂方式において義足ライナーは決定的な役割を担っています。インターフェースとして切断者の皮膚と義足をつなぐと同時に、保護と快適性を確保してるからです。そのため当社は、ライナーに使用される素材・コンポーネントとその統合工程に徹底してこだわり続けています。ライナーは、ゲルとファブリックで快適性と保護を提供するだけでなく、義足との使用時に絶えずかかる負荷と力があるために高度な耐久性が要求されます。したがって、ライナー全体の耐久性の観点では遠位部は非常に重要になり、義足の動きのコントロールを適正に保持するために、安定性が求められます。
遠位部の製造方式の重要性
通常の製造:外部統合
今日入手できる義足用ロッキングライナーの多くが、シールによってファブリック外面に接着する遠位アンブレラを使用しています。そのため、これらのライナーには大きな2つの問題があります。1つめの問題は、クッション性を与えるような遠位部ゲルが追加されていないことです。2つめの問題は、遠位部への断端末アタッチメントの耐久性が遠位アンブレラとファブリックの間にある接着剤(シール)のみに依存していることです。
ALPS® の製造:内部統合
外部統合における快適性や耐久性の問題に対応するため、当社はライナー内部で3つの主要コンポーネント(ゲル、ファブリック、アンブレラ)を統合する改良式内部統合方法を採用し、優れた高品質な製品を生み出しています。
遠位部内部統合は、アンブレラが外部で接着されるのではなく、ファブリックの内側で形成されていることを意味します。この内部構造の中では、アンブレラに厚いゲル層が埋め込まれており、接合の手段を提供するだけでなく、ユーザーの快適さを向上させるクッションを提供します。さらに、一部の ALPS® ライナーには、アンブレラ、ゲル、ファブリック層の補強を高めるグロメットも付いています。最後に、構造全体がカプセルで保護されます。これらのコンポーネントは複合構造を形成し、アンブレラのための確実なアンカーポイントを提供します。これにより、破損や分離の危険性なしに、ライナーを義足装置に簡単に接続できます。
さまざまなニーズに対応する 6つのスタイル
上述のように、ゲル、ファブリック、アンブレラはライナー内で統合され、信頼性と耐久性のある遠位部が形成されます。しかし、義足着用者の断端の状態を考慮して、その特定のニーズに応えるために、これら3つのコンポーネントのそれぞれには明確な役割があります。このような個々のニーズに応えるために、当社はライナーの種類を増やし、そのそれぞれでゲルとファブリックの組み合わせを変えました。こうして、各ライナーの特定の使用目的と推奨される使用に対応して設計された、6つの異なる遠位部スタイルを提供しています。
EasyLiner
Eco ライナー
GP/AK/SP/EZF/Liberty スライダー
Pro-Fit ライナー
Silicone PRO ライナー
SoftSil/UltraSeal ライナー
遠位部のスタイルについて。
一部のライナーが独自の遠位部を備え、他のライナーで同じ遠位部を使用する理由は、義足のユーザーに対応するライナーの目的と関係があります。例えば、EasyLiner は独自のデザインで、低活動レベル、糖尿病、非常に敏感な皮膚といった特定の臨床状態にある切断者に対応します。一方、General Purpose、Extreme、Superior Performance、EasyFlex、Liberty ライナーはより柔軟性があり、同じ遠位部を持つ他のライナーの着用を妨げる特定の臨床条件を持たないユーザーが着用できます。その場合、ユーザーは、ファブリックの種類やゲルなど、自らのニーズや好みに基づいてライナーを選ぶことができます。そのため、断端の状態が正常な切断者は、特定のニーズに最適なゲルとファブリックの種類に応じて、Superior Performance ライナーまたは General Purpose ライナーを着用することができます。
下記の遠位部スタイルの詳細を参照してください!